既存受変電設備を活かした高圧太陽光発電の改造工事・費用相場
既存の受変電設備があるなら、新しい機器を増設するのではなく「改造工事」で対応できることをご存じですか?高圧太陽光発電の導入を検討している企業様にとって、既存の受変電設備を活かした改造工事は、大きなコスト削減につながる重要な選択肢です。
本記事では、高圧太陽光発電導入時の既存受変電設備を活かした改造工事の手法、必要な電気設備、および費用相場の考え方について、電気工事の専門知識から詳しく解説します。愛知県名古屋市で高圧太陽光発電の施工を手掛ける専門業者のノウハウをもとに、企業様の導入判断をサポートいたします。
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株式会社谷地電工は、愛知県名古屋市名東区に本社を置き、東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)で高圧電気工事を手掛ける専門業者です。一般建設業・電気工事業の許可(愛知県知事許可 第109355号)を取得しており、第一種電気工事士の有資格者が在籍しているため、高圧受変電設備やキュービクルの改造工事にも対応しています。
本記事では、既存の受変電設備を活かした高圧太陽光発電工事の改造手法から、設計・施工フロー、そして相場的な考え方まで、業界実績に基づいた実務的な情報をお伝えします。
既存受変電設備を活かすメリット
■ 費用削減効果
高圧太陽光発電システムを導入する際、新しいキュービクル(受変電設備)を増設する選択肢と、既存設備を改造する選択肢があります。既存の受変電設備に高圧太陽光発電を連系させるための改造工事を行えば、新規の機器増設と比べて大幅なコスト削減が実現できます。
改造工事では、既設の配電盤内部に連系用装置を追加するため、外部の新規設置工事が不要となり、基礎工事や設置スペースの確保といった追加工事が削減できるのが大きな利点です。
■ 工期短縮化
キュービクルの新規増設では、外部工事の設計・基礎工事・据付・結線など多くのステップが必要になり、全体工期が長くなる傾向にあります。一方、既存設備の改造工事では、配電盤内部の改造に集中できるため、施工期間を大幅に短縮できます。
特に、現場の停電時間を最小化する必要がある企業様にとって、改造工事による工期短縮は業務継続性の観点からも重要なメリットとなります。
■ 既存システムとの互換性確保
既存の受変電設備を改造する利点として、既設の配電体系や幹線設備との一体性が保たれます。既設の高圧・低圧幹線配線や動力設備の配置が明確なため、新しい連系装置の設置位置を最適に決定でき、将来的なシステム拡張時の互換性も確保しやすくなります。
改造工事であれば、工場や商業施設における既存の照明設備・空調設備・動力設備などとの電気的な整合性も維持され、スムーズな運用が可能になります。
改造工事に必要な電気設備
■ 高圧受変電設備(キュービクル)への連系装置
高圧太陽光発電を既存のキュービクルに接続するには、キュービクル内部に「連系用装置」を設置する必要があります。この装置は、太陽光発電システムの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナーからの出力を受け取り、既設の高圧配電盤と安全に連系させるための中核機器です。
連系装置には、過電流保護機能・地絡検出機能・逆潮流防止機能など、安全性と信頼性を確保するための複数の保護装置が統合されています。改造工事時には、既設のキュービクル容量を確認し、追加装置の収納スペースや熱放散を考慮した設計が不可欠です。
■ 逆電力継電器(RPR)の設置
自家消費型の高圧太陽光発電システムでは、日中の発電量が消費量を上回る場合、余剰電力が電力系統に逆流する現象が発生します。これを「逆潮流」と呼び、系統側にあってはならない状況です。これを防止するために、RPR(逆電力継電器)の設置が法律上も義務づけられています。
RPRは、電流の方向を監視し、電力会社への逆流を検出した瞬間にパワーコンディショナーを自動遮断する機器です。改造工事では、この逆電力継電器をキュービクル内に新たに組み込むか、既存の継電器盤に追加する形で実装されます。
■ 地絡事故防止装置
太陽光発電システムからの直流電力が漏電すると、感電や火災のリスクが高まります。そのため、改造工事では以下の地絡事故防止装置の設置が必須です。
- OVGR(地絡過電圧継電器):施設に漏電(地絡)を検出し、当該回路を即座に遮断して施設と人体を保護します。
- マルチメーター:配電盤内の電気使用量をリアルタイムで監視し、パワーコンディショナーの抑制判定に使用される計測装置です。
- ZPD(ゼロフェーズ電流検出装置):地絡電流を高精度で検出し、保護装置の作動信号を送出する高度な防止装置です。
高圧太陽光発電の改造工事フロー
■ 現地調査と現状把握
改造工事の最初の段階は、既設の受変電設備と現場の電気環境を詳細に調査することです。第一種電気工事士資格を持つ技術者が現地を訪問し、以下の項目を確認します。
■ 設計・施工計画
現地調査の結果に基づいて、改造工事の詳細な設計が進められます。ここでは、以下の技術的な設計項目が確定されます。
- 太陽光パネル容量の決定:既設キュービクルの容量内で導入可能な最大発電容量を決定
- パワーコンディショナーの選定:発電容量に対応した機器を選定し、キュービクルからの配線ルートを確定
- 保護装置構成:RPR・OVGR・マルチメーター等の配置、配線図の作成
- 工事スケジュール:現場の停電時間を最小化するための施工計画、段階的な手順設計
施工計画では、工場や商業施設の通常営業への影響を最小限に抑えることが重要です。株式会社谷地電工のような高圧工事の実績豊富な業者であれば、夜間や休業日の工事対応、無停電施工の検討など、柔軟な工事手法の提案が期待できます。
■ 電力会社との協議・系統連系申請
高圧太陽光発電システムを既設キュービクルに接続する場合、必ず当該地域の電力会社(東海地方であれば中部電力等)への届け出と承認が必要となります。改造工事の設計完了後、以下のプロセスが進行します。
この系統連系申請の審査期間は通常2~4週間程度を要します。改造工事を手掛ける業者が電力会社への対応に慣れていると、スムーズな承認取得が実現できます。
高圧太陽光発電工事の費用相場の考え方
■ 既存設備改造と新規増設の費用比較ポイント
高圧太陽光発電の導入を検討する企業様が最も関心を持つポイントが「費用」です。既存受変電設備を活かした改造工事と、新しいキュービクルを増設する場合では、コスト構造が大きく異なります。改造工事に含まれる主な費用構成要素は以下の通りです。
費用構成
- 連系装置・保護機器の購入費:RPR・OVGR・マルチメーター・パワーコンディショナーなど
- 既設キュービクル内部の改造工事費:配電盤の改造、既存機器の再配置、配線の引き直し等
- 高圧配線工事費:太陽光パネルからパワーコンディショナー、キュービクルまでの配線施工
- 接地工事費:地絡防止のための接地線の施工
- 竣工検査・試運転費用:電気主任技術者による検査、系統連系前の各種試験
- 設計・申請代行費用:電力会社への系統連系申請書作成、技術基準適合性確認
既存キュービクルの改造工事では、新規の基礎工事や外壁の穴あけ工事が不要となるため、これらの土木・建築工事に伴う費用が大幅に削減できます。結果として、新規キュービクル増設と比べて大幅なコスト削減が実現するケースが一般的です。
ただし、費用は以下のファクターに左右されるため、一概には言えません。詳細については、現地調査と設計を基にしたお見積りをお取りになることをお勧めします。
■ 見積り取得時の確認ポイント
複数の電気工事業者から見積りを取得する際には、以下の項目が明確に記載されているか確認することが重要です。同じ仕様でも業者によって金額差が生じる場合があり、詳細な内訳から信頼性が判断できます。
- 太陽光パネルの仕様・枚数・総容量:パネルメーカー・型番・定格出力を確認
- パワーコンディショナーの型番・定格容量:機器の品質と耐用年数を確認
- 保護装置の詳細:RPR・OVGR・マルチメーター等の型番・仕様が明記されているか
- 配線・ケーブルの規格:高圧配線の断面積・メーター数・ケーブル種別
- 工事期間・停電時間:施工スケジュール、既存業務への影響範囲
- 竣工検査・保証内容:検査方法、施工後の保証期間、メンテナンス体制
- 追加費用の有無:現地調査後に追加費用が発生する可能性について事前説明があるか
業界標準では、高圧太陽光発電工事の見積り提出は「現地調査」「設計完了」の段階で実施されます。つまり、事前見積りよりも「最終的な現地調査後のお見積り」が正確です。詳細については直接業者に相談し、現地調査を基にした具体的な提案を受けることをお勧めします。
改造工事に伴う竣工検査・試運転
■ 電気主任技術者による検査体制
高圧太陽光発電システムの改造工事が完成した後、系統に連系する前に、電気主任技術者(または認定を受けた検査機関)による竣工検査が必須です。これは法律(電気事業法・建築基準法)で定められた要件であり、施設の安全性と系統への適合性を確保するための重要なプロセスです。
絶縁抵抗測定
測定内容:高圧配線と接地間、直流側の配線と大地間の絶縁抵抗値を測定し、漏電リスクがないか確認。基準値以上の絶縁抵抗があることが必須。
耐圧試験
測定内容:高圧配線に規定の電圧を印加し、一定時間保持時のリークがないか確認。機器の初期不良検出と安全性の最終確認。
保護装置動作試験
測定内容:RPR・OVGR・過電流継電器などの保護装置が、指定の条件で正常に動作するか確認。異常時の自動遮断機能を検証。
配線接続確認
測定内容:キュービクル内部の配線接続が設計図通りに正しく実施されているか、接続不良がないかを目視・計測で確認。
接地測定
測定内容:接地線の接地抵抗値が基準範囲内(通常3Ω以下)にあるか測定。地絡事故時の安全性確保を確認。
試運転・発電確認
測定内容:天気の良い日中に太陽光パネルを稼働させ、実際の発電量・電圧・電流が設計値通りか確認。システム全体の動作確認。
これらの検査項目を全て完了し、検査記録書が作成されることで、初めて系統連系の最終承認が降りて、本格運用が開始されます。
■ 系統連系完了から運用開始まで
竣工検査に合格した後、以下の手続きを経て、高圧太陽光発電システムの本格運用が開始されます。
- 電力会社への竣工報告:工事完了報告書と検査成績書を提出し、電力会社による最終確認を受ける
- 系統連系点での最終試験:電力会社と協力し、系統連系点での各種試験を実施(通常1日程度)
- 系統連系証明書の受領:すべての試験に合格後、系統連系完了証が発行される
- 発電開始・運用開始:パワーコンディショナーの最終設定を行い、発電開始
長期運用とメンテナンス体制
■ 定期点検・保守の重要性
高圧太陽光発電システムの改造工事が完成し、運用を開始した後も、安全性と発電効率を維持するために定期的なメンテナンスが不可欠です。特に高圧電気設備は、適切な保守がなされないと重大な事故につながるリスクがあります。
定期点検項目
- 月次確認:パワーコンディショナーの表示パネルで正常発電状態を確認、警告ランプの有無
- 年1回点検:太陽光パネルの表面汚れ状況、配線・ケーブルの劣化状況、キュービクル周辺環境の確認
- 年1~2回の専門家による法定点検:電気主任技術者による法定点検(電気事業法)、絶縁抵抗測定、保護装置の動作確認
- パワーコンディショナー定期交換:一般的な耐用年数は10~15年。交換時期が近づいたら、事前に部品確保と交換計画を立てる
改造工事を実施した電気工事業者が、その後のメンテナンス体制を整えているか事前に確認しておくことが重要です。施工実績が豊富な業者であれば、定期的な点検プランやメンテナンス契約のオプションを用意している場合が多いです。
■ トラブルと対応窓口
高圧太陽光発電システム運用中に何らかのトラブルが発生した場合、迅速な対応が必要です。よくあるトラブルと対応の流れを理解しておくと、問題解決がスムーズになります。
高圧電気設備のトラブルは一般の施設管理者では対応できない場合が多いため、改造工事を実施した業者が24時間対応のホットライン体制を備えているか、あらかじめ確認しておくと安心です。
既存の受変電設備を活かした高圧太陽光発電の改造工事は、企業様の電気代削減と経営効率化を実現するための有力な選択肢です。新しいキュービクルを増設するのではなく、既設設備の改造で対応できれば、工期短縮とコスト削減の両立が可能になります。
ただし、高圧太陽光発電工事には、電気事業法・建築基準法などの法規制が厳しく適用される領域です。第一種電気工事士の有資格者を配置し、高圧施設への施工実績を有する業者に依頼することが不可欠です。
株式会社谷地電工は、愛知県知事許可(第109355号)を取得した一般建設業・電気工事業者として、第一種電気工事士の有資格者を在籍させ、東海3県での高圧電気工事実績を積み重ねています。既存の受変電設備の改造工事から、竣工検査・試運転、その後の定期メンテナンスまで、ワンストップでのサポート体制を整えています。
高圧太陽光発電の導入を検討されている企業様であれば、現地調査から工事完了まで、誠心誠意対応いたします。費用相場や施工プランについては、現地の具体的な状況を把握した上での提案が可能です。
【株式会社谷地電工について】
愛知県名古屋市名東区に本社を置き、東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)で高圧・低圧電気工事に対応しています。一般建設業許可・電気工事業許可を取得し、第一種電気工事士資格保有者が在籍。発電設備・蓄電池設備・受変電設備・動力設備・幹線設備・照明設備など、幅広い電気工事サービスを提供しています。
株式会社谷地電工
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